ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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20.Apr.2024
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昨晩11月17日は、二人でロイヤルアルバートホールにアルゲリッチ&シャルル・デュトワを聴きに行きました。
オケはロイヤルフィルハーモニックオーケストラ
曲目は、
   シベリウス:カレリア組曲
   ラヴェル:ピアノコンチェルト
   リムスキー・コルサコフ:シェーラザード

運悪く大雨。
学校帰りの夫と、仕事後の妻がTottenham Court Roadの韓国レストランで落ち合ったのは開演40分前!
美味しい激辛メニューを瞬時にたいらげ、口中燃える濡れ鼠となりながらRoyal Albert Hallまで地下鉄とバスを乗り継いで駆けつけました。

こういう時に限って開演時間きっちりにはじまっているもの。
シベリウスのカレリア組曲を惜しくも廊下で聴く羽目になりました。

昨日の目玉はやはりアルゲリッチ。
元夫デュトワのタクトの元で、真っ白になったトレードマークのロングヘアをバサバサかきあげながら、堂々たる落ち着きの演奏でした。
感動が押し寄せるような情熱的な演奏ではなかったし、彼女の無数の名演の中では特筆すべくもない舞台でしたが、そこはやはり世界一級品のアルゲリッチのピアノ、いろんな箇所で唸らされました。

シェーラザードは第一バイオリンが弾くシェーラザードのテーマがどうも乗り切らず、心細い感が残りましたが、とにかく好きな曲なのであれこれ批評せずに楽しく聴きました。

ちなみに聴衆は執念の拍手5回目くらいでアルゲリッチのアンコールを勝ち取りました。
バッハ:イギリス組曲第2番BWV807よりブーレ。超高速でした。

これだけの売れっ子大物の舞台に感動を求めるのは正直難しいところ。しかしながらやはり彼らの舞台からは無数に得るものがあります。
チケット£5~40は安いですね。


イギリスでは幕間に飲食する割合が高い(ほぼ全員?)ので、我々にもすっかりその習慣がついてしまいました。
バーで隣に居合わせたイギリス人老カップル。
紳士の方はスニーカーにフリースのジャケットという軽装ながら、しっかり首には蝶ネクタイ。
イギリスにはやはり腐ってもなんとやらで、こういう伝統を守る人々が多いのは確かです。

老人に古き良きイギリスを見るおもしろい例として。
以前妻がカフェNeroのソファでコーヒーを飲みながら一人読書をしていると、向かいのソファにやって来たのは老紳士。
小汚いカフェの地下で、ティーバッグの紅茶を場違いなほどお上品にお飲みになり、飲み終えるときちんと服を整えステッキを持ち、帽子を片手に、
「Young lady, good day」
本から目だけを上げた無作法な妻に、ていねいにお辞儀をして帰って行かれました。


そんなイギリスの伝統とチャーミングな継承者たちに敬意を表して、我々もコンサートにはほんの少し小奇麗ないでたちで行くのでした。
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老紳士
イギリスの老紳士は素敵ですね
私の滞在中の思い出話を。。
オペラ座の怪人を観劇しようと 道を急ぐあまり 通りを横切ろうとしていたところ、粋なスポーツカーに乗った老紳士が 微笑みながら 止まってくれました。不作法な観光客に 寛大な スマイルと粋な英国紳士のカジュアルダウン。今でも 目に焼きついております。
てるこ 2006/11/20(Mon)13:31:41 編集
てるこさん。
ゆとりのある紳士はいいですよね。
オペラ座の怪人はイギリスが世界に冠たる名作ですね。
ロイド・ウェバー万歳。
すっかりイギリス称賛コメントと化しておりますが・・・
実は毎日地下鉄の不具合などに文句三昧であります・・・ホホホ。
【2006/11/21 07:10】
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