ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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19.Apr.2024
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さきほどショパンコンクールが終了しました!
オンライン中継で結果発表を見ましたが、意外な展開。
ロシアのYuliana Avdeevaという女性が1位でした。

彼女の演奏が1位にふさわしくなかったのではなく、ファイナルに至ってはレベルで突出した人がおらず、好みに別れるかな、といった感じだったので、一般大衆から支持の厚いIngolf WunderかDaniil TrifonovかNicolay Khozyainovあたりに来るかなと思っていただけに、女性で来たのがサプライズ。
2位が二人でオーストリアとロシア、3位がこれまたロシア。
とにかくロシア強し!

でも正直今回は、1次予選から群を抜いていたスターがいたわけではなく、かなり完成度の高い数人が最終ステージまで足並み揃えての戦いだったので、誰になっても賛否両論飛び交うだろうという感じです。

1位のYuliana Avdeevaさんには、特に日本人が夢見るショパンコンクールのファンタジー、いわゆる「伝説」や「浮世離れ」といったファクターではなく、「プロの手腕」や「ショパンコンクール自体の近代化」とかいった現実的なファクターで選出された感が強いので、古来(?)よりブーニンやキーシン、ユンディに見られた日本のある種アイドル信仰的食いつきの期待は難しいかと思います。
アルゲリッチくらい超絶技巧を一刀両断できるキャラならまた別ですが。でもルックスは◎な彼女です。





ピアノを弾く人間としては、コンクールを結果より過程で楽しむので、今回も楽しい思いをさせてくれた全ての若きピアニストに心より労いと感謝の意を表したいと思います。


そして、いつまでショパンコンクールネタ続くねん…と辟易している皆さん。
まだ続きます。

コンクールでは、ピアニスト以外にも、ピアノ会社の戦いというのも陰にありまして、今回コンクールの公式ピアノとして採用された4社の熱き戦いにも注目でした。
Steinway、YAMAHA、KAWAI、Fazioliの4社の内、2社がニッポンの会社!
ピアニストたちが一人ずつお気に入りのピアノを会場で決め、全ステージ通してそのピアノを弾くので、つまりピアノ会社の陰なる戦いにもなるというわけです。
やはり世界のSteinwayが指名率はトップ。
次いでYAMAHA、KAWAI、イタリアのFazioliと続きます。
2次予選ではkawaiが意外に多く残り、おやおや?と思いましたが、結果、優勝者のYuliana Avdeevaとともに勝利の座についたのは、我らがYAMAHAでした。
ちなみに2位の二人はSteinway、3位と5位がFazioliで、4位がYAMAHA。

オンライン中継や音源では判別しにくかったですが、今回会場で聴いて、Steinwayの音がかなり硬質で、YAMAHAがやや丸みを帯びていました。
同じメーカーのピアノでも、個体差もあれば調整によって音質も変わり、かつ会場や弾き手によって音は変わるので、やはりその場で自分に合った楽器の選択が勝負のカギとなるわけです。
そういう1ミクロンの違いから生まれる漠然とした印象の違いが僅差のバトルではものを言いいますね。
オリンピックと同じです。

つくづく緊張感の中で生きている人って、すごいなぁと感心&感激して、今夜はこのへんで…
ロンドンは今夜3℃とかで、超冷えこんでおりますゆえ。




その頃ロンドンでは逃げる白鳥を追っかけ中。

のどか〜。



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無題
ピアノ会社の戦いなんてのも裏では繰り広げられてるんですね〜。
非常に勉強になりました☆
shinchan 2010/10/21(Thu)21:36:48 編集
shinchan☆
shinchanようこそ!
そうなんです。
日本のピアノ会社だとコンクール後のサポートも期待できる、、、とかいう観点でピアノを選ぶ人もいるわけで、コンクールにはいろんな思惑が渦巻いているのも事実。。。
そういうのひっくるめて、ひたむきにピアノに向き合う彼らがまぶしいのです。
というわけで、また来てね。
【2010/10/22 20:29】
初めまして。
初めまして。ロンドン在住のおごしゅといます。
ブログ゙村を通して訪問させていただきました。ショパンコンクール、1位は彼女だったんですね。日本勢も14人?どんどん若いピアニスト達が頑張ってきているな、という印象を受けました。
私自身、ピアノからもう何年も何年も遠ざかっているので、またやってみたいな、なんて思ったりして。イギリス在住の方でクラッシックの事を書かれているブログに出会えて嬉しいです。また訪問させていただきますね。
今後ともよろしくお願いいたします。
おごしゅ URL 2010/10/23(Sat)01:17:38 編集
おごしゅさん☆
ようこそ!!
今大会は久々に日本人が全予選敗退で、入賞の歴史にストップがかかりましたが、ひたむきに頑張るピアニストたちに、国籍は関係ありませんね。
また5年後が楽しみですね☆
おごしゅさんのサイトもまたお邪魔しますね!!
ファッションとクラシック音楽と主にしょーもない日常の瑣末事を書いていますので、またいらして下さいね!
【2010/10/25 02:25】
無題
終わりましたね!ショパコン。
ここ最近忙殺されていて、時々アーカイブは聴いていたのですが…。
確かに、ハートに迫ってくるコンテスタントというのが…。
なんだかテクニックが目立ちすぎて、自己陶酔的に見える人が多かったような。
個人的には、未完成、瑞々しさ、音の透明感でNikolay君がお気に入りでしたが…?
それにしても、ピアノの音と特徴がメーカーでくっきりと違っていた事に、改めてびっくりしました。
Fazioliの生の音は聴いた事がないのですが、イタリアらしい華やかなニュアンスですね。
mano 2010/10/24(Sun)10:48:18 編集
manoさん☆
終わりましたね~!
日本の方々はショパンコンクール睡眠不足になっているようですね。
Fazioli、ロンドンでも楽器店やコンサート会場で押しているところが多くなってきて、いまや旬の楽器ですね。
今回はスタインウェイの響きがらしくない感じだったので、他社の綿密な調整にかろうじてネームと歴史で上回った感がありました。
いやはや、スター発掘は難しいですね~。
「題名」のユンディちゃん、いかがでしたか???
【2010/10/25 02:31】
題名!…
10月10日だったのに、
随分前だったような気がする「題名・・」です。
見ましたよ~
アンスピ・大ポロのオケ版、英雄、ノクターン9-2でした。
やはり、ノクターンの完成度が光ってましたよ。
いつもながら、大汗での熱演でした。
とんこつラーメン、温泉、はいつものお気に入りですが、ladyGAGAとカメラが新たにプラスされたトークでした。
舞台にカメラ持参で、佐渡さんを撮影したり
ひょうひょうとしたムードもYUNDIらしくて、
クラシックのピアニストだけに留まらないマルチなスター性を感じました。
mano 2010/10/26(Tue)01:24:53 編集
manoさん☆
yundiちゃんたら、お茶目。
母がすぐに知らせてくれて、いいなーーーー!!!!日本の人々!って思ってました。
manoさん満喫されたようで羨ましい限り!
彼の綱渡りしているようなフラジャイルな演奏が好きです。完璧なテクニックで人々をうならせたコンクールの時の若さがそれだけに素敵な思い出でどっちも♡。
プロコフィエフでは彼のその若い時の感じが出ていて更にグッドですよね。次も楽しみですね!
【2010/10/27 08:28】
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