ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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02.Oct.2006
随感
読書が趣味、と言えるほどではないにしても、私達は本を読むのが好きです。
イギリスに滞在する日本人家庭の多くが、JSTVという日本チャンネルを有料受信していますが、ウチは日本のTV番組には執着がありません。映画でも好んで英語のものを見ます。でもやっぱり読み物となると日本語の本は欠かせないし、まして英語で代替はできません。
ちなみにここ数週間で私達二人が読んだ本は以下の通り。


三浦綾子著   「母」
遠藤周作著   「死海のほとり」
曽野綾子著   「華やかな手」
なかにし礼著  「赤い月」上・下   
遠藤周作著   「何でもない話」
城山三郎著   「粗にして野だが卑ではない」


脈絡なく選んだものなので、非常におもしろかったものや作品としては三流だけど題材に興味をひかれたものなどなど様々でした。
私達は完全な無神論者なんですが、クリスチャン作家が名を連ねているのは偶然なのか必然なのか、当の我々にも「?」であります。

日本で大ヒットしたものも知人などのススメで何冊か読みましたが、とりあえず何故それらが大ブームになったのかさっぱりわからなくて、二人で首をヒネっていました。
クラシックな脳ミソだから、現代様式の書き物についていけないのでしょうか?

その点上記のようなある程度古いものや、年配の作家の作品は、まず日本語の美しい使い方が読書欲をそそります。
特に三浦綾子は愛読しています。
ただし好きなのは彼女の作品であり、時折彼女の作品に関するコメントや対談やエッセーを読むと、腑に落ちなかったり、好きじゃなかったりすることが多々あるので、不思議なモンです。


リリー・フランキーのオカンじゃないけど、「母親」をフィーチャーした作品というのはよくありますね。
昭和初期に共産党入党、不敬罪で警察に拷問虐殺されたプロレタリア文学の士、小林多喜二のかあちゃんが、三浦綾子の手によって何とも魅力的に描かれているのが「母」。
ただ凄惨な虐殺の記録を読んだ感じではなく、人間の愚かさや残忍さに背筋の凍るような現実に、明るく純朴なひとりの母親のひたむきな愛が小さな希望を見せてくれるような、そんな読後感がありました。

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こんにちは。
「母」よかったですか?
最近、友人の薦めで「智惠子抄」を読みましたが、なんとも感慨深いものがありました。
「愛」とはなんと素晴らしいものでしょう。
次は、奥様お薦めの「細雪」でも読んでみようかな!?と思っている今日この頃です。

なかなかメールしなくて、ごめんなさい。
いろいろとありすぎて、何から書こうか・・・と言い訳させてください^^;
yuki 2006/10/06(Fri)00:44:04 編集
細雪ね、
文体に風趣があっていいですわよ。
私の場合神戸のことだから、いろいろ実感として分かる部分もあって好きです。時代錯誤的で笑えるといえば笑えるよ。
「智恵子抄」読もう読もうと思ってン十年。今度こそ読むわ☆
【2006/10/07 23:37】
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