ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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26.Apr.2024
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なんと家から世界遺産!
21日に、ショパンが最後の演奏旅行で使用したという歴史上のお宝ピアノが、150年ぶりにイギリスで発見され、興奮しております。


ショパンといえばピアノを弾く者にとってはまさに神様。
妻の一番好きな作曲家。



↑件のピアノ。


ショパンは、ピアノ製造者であり友人であったプレイエルと、死の前年1847年に病をおして(一応気分転換兼ねてのはずでしたが・・・)イギリスへ旅行に来ています。
結果的に、どんより曇り空の陰鬱なロンドンを旅することで、体調は決定的に悪化し、パリに戻り、翌年永眠してしまいます。

そういう「地獄のロンドン」をはじめ、イギリス各地の演奏旅行のために、パリから持ってきたプレイエル社のピアノが、このほどイギリスのアンティーク鍵盤楽器コレクターの家で発見されました。


「It came as a bolt from the blue(青天の霹靂!)」
と言っているのは、20年前にこのピアノを(そうとは知らず)2000ポンド(たったの45万!!!!)で購入したCobbe氏。
ピアノには必ず製造番号という固有の番号があり、それを調べたスイス人研究家によって確認されたそうです。(注:この研究家、ジャン・ジャック・エーゲルディンゲル氏は、ショパン研究で有名で、私も論文などで彼の本のお世話になりました。)


現在ではピアノといえば「スタインウェイ」や「ベーゼンドルファ」やヤマハ、カワイが有名人気ブランドですが、ショパンが最も愛したピアノは「プレイエル」。
彼の所有したとされるピアノは、故郷ポーランドのワルシャワ、療養先のマジョルカ島、パリの3箇所にありますが、そのうち2台はもうピアノとして機能していません。

ところが、4台目となるこのCobbeさんのプレイエルは、今だ美しい音色健在とな!


ショパンに嫌われて、書簡にも悪口ばかり書かれていたイギリスも、これでショパンの歴史に堂々と顔を出せるようになりますね。
このピアノ見に行こうかな。







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昨晩11月17日は、二人でロイヤルアルバートホールにアルゲリッチ&シャルル・デュトワを聴きに行きました。
オケはロイヤルフィルハーモニックオーケストラ
曲目は、
   シベリウス:カレリア組曲
   ラヴェル:ピアノコンチェルト
   リムスキー・コルサコフ:シェーラザード

運悪く大雨。
学校帰りの夫と、仕事後の妻がTottenham Court Roadの韓国レストランで落ち合ったのは開演40分前!
美味しい激辛メニューを瞬時にたいらげ、口中燃える濡れ鼠となりながらRoyal Albert Hallまで地下鉄とバスを乗り継いで駆けつけました。

こういう時に限って開演時間きっちりにはじまっているもの。
シベリウスのカレリア組曲を惜しくも廊下で聴く羽目になりました。

昨日の目玉はやはりアルゲリッチ。
元夫デュトワのタクトの元で、真っ白になったトレードマークのロングヘアをバサバサかきあげながら、堂々たる落ち着きの演奏でした。
感動が押し寄せるような情熱的な演奏ではなかったし、彼女の無数の名演の中では特筆すべくもない舞台でしたが、そこはやはり世界一級品のアルゲリッチのピアノ、いろんな箇所で唸らされました。

シェーラザードは第一バイオリンが弾くシェーラザードのテーマがどうも乗り切らず、心細い感が残りましたが、とにかく好きな曲なのであれこれ批評せずに楽しく聴きました。

ちなみに聴衆は執念の拍手5回目くらいでアルゲリッチのアンコールを勝ち取りました。
バッハ:イギリス組曲第2番BWV807よりブーレ。超高速でした。

これだけの売れっ子大物の舞台に感動を求めるのは正直難しいところ。しかしながらやはり彼らの舞台からは無数に得るものがあります。
チケット£5~40は安いですね。


イギリスでは幕間に飲食する割合が高い(ほぼ全員?)ので、我々にもすっかりその習慣がついてしまいました。
バーで隣に居合わせたイギリス人老カップル。
紳士の方はスニーカーにフリースのジャケットという軽装ながら、しっかり首には蝶ネクタイ。
イギリスにはやはり腐ってもなんとやらで、こういう伝統を守る人々が多いのは確かです。

老人に古き良きイギリスを見るおもしろい例として。
以前妻がカフェNeroのソファでコーヒーを飲みながら一人読書をしていると、向かいのソファにやって来たのは老紳士。
小汚いカフェの地下で、ティーバッグの紅茶を場違いなほどお上品にお飲みになり、飲み終えるときちんと服を整えステッキを持ち、帽子を片手に、
「Young lady, good day」
本から目だけを上げた無作法な妻に、ていねいにお辞儀をして帰って行かれました。


そんなイギリスの伝統とチャーミングな継承者たちに敬意を表して、我々もコンサートにはほんの少し小奇麗ないでたちで行くのでした。
昨晩、クリスマスショッピングで定員オーバーのロンドン市内で人の渦に巻き込まれつつ、バービカンホールロンドンシンフォニーを聴きに行きました。
曲目は以前記した通り、
グリーグ   ピアノコンチェルト
ホルスト   組曲「惑星」

日本だとプログラムの頭にたいてい序曲とかオーケストラの小品がつくのですが、イギリスではこのパターンが多いです。

キャパ1949席のバービカンホールはほぼ満席でした。


ピアニストは、ドイツ人のLars Vogt。1970年生まれ。
はじめて聴いたのですが、これがよかった。
新鮮に奏でられた彼のコンチェルトは、作曲者グリーグやその故郷ノルウェーのイメージを彷彿させるというよりも、または、後期ロマン派から近代への過渡期であった当時の新世紀感を偲ばせるというよりも、もっと我々の現代の生活に密着したところで、美しく、清清しく響きました。
これが21世紀のグリーグなんだなあとしみじみ思いました。

あれは若さなんでしょうか。
ぐいぐいオケをひっぱる、聴衆を引き込む。
美しく、幅広く、力強く伸縮する音の波に、すっかりリフレッシュされました。

実際彼のレパートリーは古典、ロマンが多いようですので、
まさにモダンなクラシックピアニストですね。


惑星の方は、ちょっとポップな演奏だったような感想を持ちましたが、
とにかく、100人を超える黒服の奏者たちが一斉に奏でる音楽は、ビジュアル的にも豪華。
ティンパニーが2セットでドンドン盛り上げる様は、とにかく花火のような贅沢なかっこよさです。

是非見て楽しんでいただきたい曲ですね、惑星は。

火曜日、現在愛用中のYAMAHAサイレント機能つきピアノの2回目の調律をしてもらいました。
日本の実家ではピアノは防音室にちゃんと隔離してありましたが、ここではダイニングリビングに置いてあるので、お鍋をする度に蒸気が気になっていました。・・しかしやめられない!冬のお鍋!
それでも日本に比べるとやっぱり空気が相当乾燥しているせいでしょうか、それほどの狂いもなく、小一時間できれいにしてもらいました。
                ←うちのはツヤあり。小粒でぴりりです。
YAMAHAサイレントピアノのPシリーズ。これ、多分日本では販売されてないのではないでしょうか?
この小型アップライトの形状(前足なし)が、今ヨーロッパの店舗では主流です。
日本では家でも大学でもアップライトなんて弾くことはほぼなかったのですが、イギリスに来て大学でも自宅でもアップライト三昧!
最近では小さなピアノの良さもまた感じております。
・・・のチケットが届きました。
水色でキラキラの指揮者とパステルの蝶々がかわいいチケットです。

プロムスは、BBCが主催する世界最大の音楽祭で、毎年7月から9月まで8週間にわたってロンドンで行なわれます。
毎日のようにロイヤルアルバートホールを主に繰り広げられる豪華コンサートの数々・・・出演アーティストもそうそうたる面々です。

その最終夜に、ロイヤルアルバートホールの前にあるハイドパークに特設の巨大スクリーンが出現し、ホールの中の最終コンサートが中継されます。選にもれた観客達がピクニック気分で野外コンサートを楽しむのが名物であります。

過去3年間これをミスしていた私たち・・・今年こそは!!とチケットをゲットしました。


ちなみにその夜のプログラムには、ラストナイトの定番であるイギリスにゆかりの作曲家シリーズ(エルガーの威風堂々など)に加え、ワーグナーのタンホイザーやビゼーのカルメン、プロコフィエフのヴァイオリンコンチェルトなどがあります。


楽しみであります。
お菓子とビールなど持って行こう!!・・・・まだ9月の話ですけど。
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