ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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06.Jan.2007
Savile Row
Savile Row、サヴィル・ローは、ロンドンの中心にある老舗テーラーが立ち並ぶストリートの名前です。
日本の「背広」の語源とも言われています。

昔は高級テーラーがずらりと軒を並べていたこの通りですが、時代とともに紳士服のオーダーメイドのニーズが少なくなり、閉店を余儀なくされた店が幾店舗もあります。
それに入れ替わり、由緒正しきこの通りに新世代のブランドが新規参入してきている今、テーラー通りの伝統が伝説に変わりつつあります。




とは言うものの、まだまだ何軒もの老舗テーラーが、新参ブランドとは一味違った趣をもって、サヴィルロー独特の風格を維持しています。


今日はロンドンで用事を済ませた帰りにこの通りに立ち寄りました。

どの建物もロンドンでよく見られるスタイルで、通りから1、2メートルほどの地下空間がとってあり、写真でもお分かりの通り、階段で直接地下を出入り出来るようになっています。
老舗中の老舗、Henry Poole&Coでは、この地下が作業場になっていて、通りから見下ろすと、大きなガラス窓の向こうでテーラーが作業している姿が見られます。(写真は別の店)
今日は偶然テーラーが真っ白に輝く総シルクのベストを作っているところに遭遇したので、暗がりの中二人して腰をかがめ、柵の間からそのベストが仕上がるまで覗いていました。

アームホールをアイロンを巧みに使ってしわひとつなく仕上げ、あっという間に背中のベルトを縫いつける様子は、まるで神業。
糸を針に通すのや、最後に止めて糸を切る動作は、文字通り「目にも止まらぬ」早業でした。その職人技に二人して思わずため息を漏らしました。



その後駅に向う途中、閉店前のLibertyリバティ(リバティ柄の布で有名なロンドンの老舗デパート)に立ち寄りました。
久しぶりにメンズ売り場に行った夫が、今日は非常に心惹かれる洋服に出会いました。
下間由一(しもまゆういち)さんというデザイナーのBibury Court(バイブリーコート)というブランドでした。
Bibury Courtというのは、コッツウォルズ地方にあるマナーハウスと同名で、下間さんがこの地に旅行に行かれた際に趣味の釣りを楽しまれ、いつかここで釣り道具屋を開きたいという夢に由来して命名されたそうです。
なぜ、まだイギリスでは名の知られていないデザイナーの洋服がリバティで販売されているかというと、なんでもリバティのバイヤーに「こんなに英国的な商品は英国にはない」とまで言わしめて思いがけないイギリスデビューに至ったからなのだそうです。
なんとこの逸話が紹介されていたのは、偶然にも静岡市にある「セヴィルロウ倶樂部」という我々のクラシック心をくすぐる素適なお店のHPです。

今日試着したBibury Courtのジャケットは3点とも、素材や柄を最大限に生かすデザインで、細部にまでデザイナーの有機的なこだわりがうかがえる素晴らしい服でした。



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