ロンドン生活ブログ。音楽のこと、ファッションのこと、ピアノのレッスンのこと、その他雑感、クラシックな物事が好きな夫婦のフツウの話。
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04.Feb.2025
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昨晩、クリスマスショッピングで定員オーバーのロンドン市内で人の渦に巻き込まれつつ、バービカンホールロンドンシンフォニーを聴きに行きました。
曲目は以前記した通り、
グリーグ   ピアノコンチェルト
ホルスト   組曲「惑星」

日本だとプログラムの頭にたいてい序曲とかオーケストラの小品がつくのですが、イギリスではこのパターンが多いです。

キャパ1949席のバービカンホールはほぼ満席でした。


ピアニストは、ドイツ人のLars Vogt。1970年生まれ。
はじめて聴いたのですが、これがよかった。
新鮮に奏でられた彼のコンチェルトは、作曲者グリーグやその故郷ノルウェーのイメージを彷彿させるというよりも、または、後期ロマン派から近代への過渡期であった当時の新世紀感を偲ばせるというよりも、もっと我々の現代の生活に密着したところで、美しく、清清しく響きました。
これが21世紀のグリーグなんだなあとしみじみ思いました。

あれは若さなんでしょうか。
ぐいぐいオケをひっぱる、聴衆を引き込む。
美しく、幅広く、力強く伸縮する音の波に、すっかりリフレッシュされました。

実際彼のレパートリーは古典、ロマンが多いようですので、
まさにモダンなクラシックピアニストですね。


惑星の方は、ちょっとポップな演奏だったような感想を持ちましたが、
とにかく、100人を超える黒服の奏者たちが一斉に奏でる音楽は、ビジュアル的にも豪華。
ティンパニーが2セットでドンドン盛り上げる様は、とにかく花火のような贅沢なかっこよさです。

是非見て楽しんでいただきたい曲ですね、惑星は。

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06.Nov.2006
Viktor&Rolf

  ウェディングドレス for H&M £219,99         昨年ミラノにオープンしたブティック


今週11月10日より発売される、H&Mのデザイナ―ズコラボレーション第3弾にはVIKTOR&ROLFに白羽の矢が立ちました。
いずれも好評だったカール・ラガーフェルド、ステラ・マッカートニーに続き今回も話題性は十分です。

彼らは93年にデビューしたオランダ出身のデザイナーデュオ。
98年にオートクチュールコレクションに招待メゾンとして参加して以来独自の戦法で斬新なデザインを発表しては、我々の目を釘付けにして来たネオ暮らしカルな二人組です。
今やファッション界に置いての彼らの地位は不動です。


ウェディングをテーマにした今回のアイテム、H&Mのページでメンデルスゾーンの付随音楽「真夏の夜の夢」の第9曲目、かの有名な結婚行進曲をBGMに、コレクションが閲覧できます。

全くの余談ですが先述のカール・ラガーフェルド、芸術王立学院で2週間程コースを指導していた際、授業の合間に手を洗うのですらもいちいちタクシーに乗ってホテルへ戻っていたそうです。
何故かと尋ねたら答えは一つ"Because it's Karl Lagerfeld!"


今年の夏の終わりごろ、イギリスの南西端のCornwall地方にホリデーに行った時に、芸術家の街として名高いSt.Ivesの小さな工房で、お茶碗を購入しました。
以来、先輩夫妻に結婚祝いにいただいた夫婦箸とともに、我が家のごはんの時間の大事な常連さんです。

サーファーの街としても知られるSt.Ivesは、まだホリデーシーズンぎりぎりだったこともあり、街の中心スポットは人の山&山。

件の工房は、その人だかりから一瞬路地に入った坂道にこそっとたたずんでいました。
間口こそ"こじんまり"という感じでしたが、中はなかなか充実していて、濱田庄司、バーナード・リーチ、河井寛次郎などの作品も置いてあり、喜ぶ夫はついつい長居。
もちろん、そうかといってそういうご立派な芸術品には手が出ませんので、バーナード・リーチの薫陶を受け、St.Ivesで窯を持って焼き続けているイギリス人陶芸家の作品(お安い)を記念に購入しました。
大きさと色合いが好みです。手触りもよし。

参考までに日本民藝館
週刊classic vol.18は、もはやあのメロディーを知らぬ人はいないであろう、
「ジュピター」 こと 「木星」こと  組曲「惑星」より 木星 です。(一応ポピュラーな呼称順にならべました。)

ホルストは、自分の作品である「惑星」だけが(他の彼の作品に比べて)過剰に評価されていることをいいように思っていなかったと言います。まして、その中の「木星」だけが飛びぬけて一人歩きしているとあっては、草葉の陰で泣いていることでしょう・・・

とりあえず、作り手には敬意を表すべきですから、有名な木星の一部だけ聴く前に、組曲「惑星」全7曲、聴いてみませんか?
奇しくも「冥王星除外」のニュースで、「惑星」がまた脚光を浴びている今こそそのチャンス!

2000年に、イギリスのホルスト協会理事である作曲家、コリン・マシューズ(今年60歳)が作曲した
「冥王星 --再生するもの--」

これをホルストの8曲にくっつけて「惑星(冥王星付き)」として、「惑星」が時代に即したカタチになったぞ、と世間が喜んだのもつかの間、「冥王星」は除外されてしまいました。
イギリスの指揮者サー・サイモン・ラトルは、この新版惑星に、さらに新たな星4つを作曲させて独立曲としてこれとセットにしました。
追加の4曲は、

1. 小惑星4179~トゥータティス
2. オシリスに向かって
3. セレス
4. コマロフの墜落

こうなったらホルストの意図した占星術の世界から一挙に天文学的世界へ。クラシック音楽というより宇宙科学音楽のようなテイストに。
2006年8月発売のこのCDのジャケットも、映画のポスターのようではないですか。
ホルストの7曲に21世紀の5曲が加わった、異なる2時代の温度差がかえってわくわくさせてくれるCD。
とりあえずラトル+ベルフィル、必聴です。



ひとまず妻は今週末にロンドンのバービカンホールへ、ロンドンシンフォニーオーケストラの「惑星」(とグリーグのピアノコンチェルト)聴きに行って参ります。
火曜日、現在愛用中のYAMAHAサイレント機能つきピアノの2回目の調律をしてもらいました。
日本の実家ではピアノは防音室にちゃんと隔離してありましたが、ここではダイニングリビングに置いてあるので、お鍋をする度に蒸気が気になっていました。・・しかしやめられない!冬のお鍋!
それでも日本に比べるとやっぱり空気が相当乾燥しているせいでしょうか、それほどの狂いもなく、小一時間できれいにしてもらいました。
                ←うちのはツヤあり。小粒でぴりりです。
YAMAHAサイレントピアノのPシリーズ。これ、多分日本では販売されてないのではないでしょうか?
この小型アップライトの形状(前足なし)が、今ヨーロッパの店舗では主流です。
日本では家でも大学でもアップライトなんて弾くことはほぼなかったのですが、イギリスに来て大学でも自宅でもアップライト三昧!
最近では小さなピアノの良さもまた感じております。
ヨハン・セバスチャン・バッハ。
略してJ.S.Bach。
イギリスではバックと言います。

生まれは1675年、二人の妻との間に総勢20人の子を授かる。
そのうち何人もが音楽家になっているあたり、やはり才能は受け継がれるのでしょう。
50歳の時に生まれた第11子が、後にイギリスで女王に贔屓にされ、イングランドバッハとかロンドンバッハとか呼ばれる、ヨハン・クリスチャン・バッハです。略してJ.C.Bach。
この人はモーツァルトやベートーヴェンに多大な影響を与えた人で、音楽史上重要な人物です。


うっかり息子の話になってしまいましたが、なんといっても、お父さんバッハこそが、ちまたで大バッハと呼ばれる、あの白いカツラの偉大な人です。
この人の音楽をいろいろ演奏してみて、聴いてみて、語ってみたところで、結局最後に言える言葉はいつも、
「天才だね」
これです。
彼の膨大な作品を、1曲でも多く聴いてみることをオススメします。


さて、週刊classicvol.17は、バッハのカンタータ第147番「心と口と行いと生活で」より、「主よ、人の望みの喜びよ」というコラールです。
このコラールだけがものすごい人気を得て一人歩きしておりますが、実際は全10曲でひとつの物語を成すのです。

この「主よ、人の望みの喜びよ」というのは、ドイツ語のコラールから英語の誤訳が出来て、それが和訳されてそのまま定着してしまったようです。
正しくは、「イエスよ、わが魂の喜びよ」。


知れば知るほど面白い曲ですね。


バッハの演奏といえば、この巨匠を真っ先に挙げずにはいられません、その名もカール・リヒター。
いろんなカンタータが入っていますので、是非出勤のお供に・・・。


新世紀エヴァンゲリオンでは、バッハの曲がよく使われていたようですね、見たことないんですが・・・。


ジョージ・ウィンストンは、カノンの時もオススメしましたが、独特のアレンジがほんとうにいいです。
真っ白に光る雪の下から緑の新芽がちくっと顔を出しているようです。
全曲試聴できます。JOYというタイトルになっています。→


無宗教の私。
しかしクラシックは神々しさとか敬虔さとか抜きには語れないのですね。

22.Oct.2006
天国の歌。
週刊classic vol.16では、フォーレのレクイエムの中から、ピエ・イェズを取り上げました。

この曲をはじめて聴いたのは、キャスリン・バトルというアメリカのソプラノ歌手のソロだったのですが、彼女のウリである透き通る声に、しばし呆然と聴き惚れた記憶がございます。
平和で崇高で甘美で、いわゆるあの世の理想的な図が浮かんでくるような・・・、それでいて変にメルヘンタッチではない~。
およそ宗教曲の持つ重い感じがなくて、心は虹色の世界に羽ばたいていくような感じです。
「死とは永遠の開放、喜び」と言ったフォーレの死生観がよく表れていていますね。

死にもいろいろあるけれど、確かにこういう風に死んでいける人は幸せだろうと思うし、誰かの死もこういう風に送り出してあげたい・・・と思います。

当時の宗教とか時代背景とか現代っ子の私には本当のところは分かりませんが、従来の伝統を打ち破って、ドンッと新しいモノで勝負する人って、ほんとうにすごいと思います。良かれ悪かれ脱帽です!

かなりやんちゃですね、フォーレは。
センスのいいやんちゃです。    

     
イギリスのウィンチェスター大聖堂聖歌隊は有名なのです。→
 

←これが例のキャスリン・バトルの歌です。


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