23.Jan.2025
[PR]
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
11.Sep.2006
オペラ雑感とプロムス
オペラ雑感とプロムス
2回にわたって週刊classicでオペラを取り上げました。
オペラというのはクラシック音楽の中でも演劇の要素が入るという特殊なジャンルです。オペラ歌手は俳優さながらの演技を求められます。
そこで出てくるのが、オペラは歌の素養と舞台人の素養とどっちを優先すべしか、と議論され尽くされてまだなお答えの得られない問題ですね。簡単に言えば、世にもルックスのアウチな天才歌手が絶世の美女役を演じていいのかどうかというところですね。
1853年イタリアの作曲家ベルディのオペラ「椿姫」が初演された時、高級娼婦ヴィオレッタが肺を患って憔悴の末息絶えるシーンで、こともあろうに巨大なソプラノ歌手が地響き立てて倒れたのでブーイングの嵐だったとか何とかいうのは有名な話です。
私はとてつもなく不細工だけど美しい声をしたトゥーランドットと、美人で音痴な椿姫を両方見たことがありますが、どっちもムズムズして楽しめませんでしたが、やっぱり音痴は絶対許せないので、それならルックスは少々目をつぶろうか・・・と究極の結論を出しました。
当代きっての椿姫役といえば、ルックスも歌唱力も両方一流に兼ね備えたディーバ、アンジェラ・ゲオルギュー。聞かせて見せての両面から観客を満足させないと今や認められない時代になってきたのではないでしょうか。
このアンジェラ・ゲオルギュー、夫であるこれまた人気のテナー、ロバート・アラーニャとともに、昨夜ロンドンのハイドパークで行なわれたBBCプロムスインザパークに登場しました。
アルバートホールの中で行なわれている本家本元のプロムスラストナイトコンサートを訪れる聴衆と違って、この広大なパークを埋め尽くす人々はどちらかというとお祭り好きのピクニック気分の団体なので、仮設アリーナで繰り広げられるコンサートはpops交じりの軽快な選曲です。
ゲオルギューは得意のカルメンよりハバネラを華やかに歌い上げて、どんちゃん騒ぎの聴衆を盛り上げました。歌の実力もさることながら、こういう舞台ではやっぱりルックスがゴージャスな方が映えるもんですね。
それにしても4時からゲートの前で待ち、11時まで公園で夜のピクニックを楽しむというのも、ヨーロッパならではの催しだなあと思いました。
ほとんどが常連と見えて、みんなシートから毛布から大量の食べ物、クーラーボックスにワインやビール、椅子や国旗まで用意周到でびっくりしました。
かくいう我々もゴザにワインにお菓子など大きなカバンに詰めてえんやこりゃ持参した甲斐あって、すっかりいい気分で初秋の夜を音楽と共に楽しみました。
後半はロイヤルアルバートホールからの中継で、イギリスの各地のパークコンサートが一致団結して威風堂々や国家の大合唱で幕を閉じました。・・・今朝は喉がカラカラです。
話をオペラに戻して、フィガロの結婚はモーツァルトのオペラの中でも傑作とうたわれるだけあって、ひっきりなしに名演が生まれているといても過言ではないでしょう。その中でも人気のオペラ映画がありますが、これは舞台でオペラを鑑賞するのとは異質の、映画版オペラです。キャストは豪華大物歌手勢ぞろい、オーケストラはウィーンフィル、指揮はカール・ベーム、これ以上ないくらいの贅沢品です。1975年に音声をとり、翌年歌手達が口パクで演技をして映像がとられました。
オペラの演劇的要素を重視する最近の傾向のさきがけではないでしょうか。
もちろこういうやり方は、純粋なオペラファンの好まないところでしょう。しかし何はともあれこのオペラ映画は単純に楽しめますので、入門にはもってこいです。
オペラというのはクラシック音楽の中でも演劇の要素が入るという特殊なジャンルです。オペラ歌手は俳優さながらの演技を求められます。
そこで出てくるのが、オペラは歌の素養と舞台人の素養とどっちを優先すべしか、と議論され尽くされてまだなお答えの得られない問題ですね。簡単に言えば、世にもルックスのアウチな天才歌手が絶世の美女役を演じていいのかどうかというところですね。
1853年イタリアの作曲家ベルディのオペラ「椿姫」が初演された時、高級娼婦ヴィオレッタが肺を患って憔悴の末息絶えるシーンで、こともあろうに巨大なソプラノ歌手が地響き立てて倒れたのでブーイングの嵐だったとか何とかいうのは有名な話です。
私はとてつもなく不細工だけど美しい声をしたトゥーランドットと、美人で音痴な椿姫を両方見たことがありますが、どっちもムズムズして楽しめませんでしたが、やっぱり音痴は絶対許せないので、それならルックスは少々目をつぶろうか・・・と究極の結論を出しました。
当代きっての椿姫役といえば、ルックスも歌唱力も両方一流に兼ね備えたディーバ、アンジェラ・ゲオルギュー。聞かせて見せての両面から観客を満足させないと今や認められない時代になってきたのではないでしょうか。
このアンジェラ・ゲオルギュー、夫であるこれまた人気のテナー、ロバート・アラーニャとともに、昨夜ロンドンのハイドパークで行なわれたBBCプロムスインザパークに登場しました。
アルバートホールの中で行なわれている本家本元のプロムスラストナイトコンサートを訪れる聴衆と違って、この広大なパークを埋め尽くす人々はどちらかというとお祭り好きのピクニック気分の団体なので、仮設アリーナで繰り広げられるコンサートはpops交じりの軽快な選曲です。
ゲオルギューは得意のカルメンよりハバネラを華やかに歌い上げて、どんちゃん騒ぎの聴衆を盛り上げました。歌の実力もさることながら、こういう舞台ではやっぱりルックスがゴージャスな方が映えるもんですね。
それにしても4時からゲートの前で待ち、11時まで公園で夜のピクニックを楽しむというのも、ヨーロッパならではの催しだなあと思いました。
ほとんどが常連と見えて、みんなシートから毛布から大量の食べ物、クーラーボックスにワインやビール、椅子や国旗まで用意周到でびっくりしました。
かくいう我々もゴザにワインにお菓子など大きなカバンに詰めてえんやこりゃ持参した甲斐あって、すっかりいい気分で初秋の夜を音楽と共に楽しみました。
後半はロイヤルアルバートホールからの中継で、イギリスの各地のパークコンサートが一致団結して威風堂々や国家の大合唱で幕を閉じました。・・・今朝は喉がカラカラです。
話をオペラに戻して、フィガロの結婚はモーツァルトのオペラの中でも傑作とうたわれるだけあって、ひっきりなしに名演が生まれているといても過言ではないでしょう。その中でも人気のオペラ映画がありますが、これは舞台でオペラを鑑賞するのとは異質の、映画版オペラです。キャストは豪華大物歌手勢ぞろい、オーケストラはウィーンフィル、指揮はカール・ベーム、これ以上ないくらいの贅沢品です。1975年に音声をとり、翌年歌手達が口パクで演技をして映像がとられました。
オペラの演劇的要素を重視する最近の傾向のさきがけではないでしょうか。
もちろこういうやり方は、純粋なオペラファンの好まないところでしょう。しかし何はともあれこのオペラ映画は単純に楽しめますので、入門にはもってこいです。
PR
この記事にコメントする
あいかわらず・・・
レモリバちゃんは文法がいまいちです・・・
でもしっかり働いています。
でもしっかり働いています。
それわかりまーす。
音楽メインの作りですから、息をつかせぬストーリー展開!というわけにいかないんでしょうけどね・・・
フィガロはその点、ストーリーがテンポよく流れて、一つ一つの場面やアリアが絶妙のタイミングと長さと性格で作られてますね。ストーリーが込み入ってるせいでしょうかね。シンプルな話を引き伸ばして作ったオペラはその点ちょっと痛いですね。
コジ・ファン・トゥッテも好きですけど、がじらさんは?
フィガロはその点、ストーリーがテンポよく流れて、一つ一つの場面やアリアが絶妙のタイミングと長さと性格で作られてますね。ストーリーが込み入ってるせいでしょうかね。シンプルな話を引き伸ばして作ったオペラはその点ちょっと痛いですね。
コジ・ファン・トゥッテも好きですけど、がじらさんは?
無題
コジ・ファン・トゥッテも好きですよ!
モーツァルトのオペラは好きなのが多いです。
そう言えばはじめて見たオペラは、いきなりリヒャルト・シュトラウスのバラの騎士なんです。
オペラって私には無理みたいって最初は思いましたよ^^;
モーツァルトのオペラは好きなのが多いです。
そう言えばはじめて見たオペラは、いきなりリヒャルト・シュトラウスのバラの騎士なんです。
オペラって私には無理みたいって最初は思いましたよ^^;
確かに、
オペラって敬遠されうる危険性のあるジャンルかもしれませんね。
はじめが肝心!みたいな。
はじめて見たオペラって何だっけあなぁ。
もう忘れてるあたりが怖いです。
はじめが肝心!みたいな。
はじめて見たオペラって何だっけあなぁ。
もう忘れてるあたりが怖いです。
London
カテゴリー
counter
ブログ内検索
愛読サイト&ブログ
FFFFOUND!
SHOWstudio
The Sartorialist
Style.com
松岡正剛「千夜千冊」
Jessica's classic music blog
lepli
classicFM
SHOWstudio
The Sartorialist
Style.com
松岡正剛「千夜千冊」
Jessica's classic music blog
lepli
classicFM
友人サイト&ブログ
LOHAS x MUSIC remiko's diary
ナニワのお琴弾き!片岡リサ
This is England
ミヤザキングダム
あなたの声に心は開く
I'm a dancer not one's perfect
ロンドン・アート・いろんな話
Kenta Kura Official Blog
Hani Sagiv
セレプな人々、セレプな日々
St.Barths PILATES IN LONDON
ERINEMと呼ばれて早3年
Moldavia
Yukibee in a tree
Kaori Kubo
Ine Tomokazu
Kana's Cafe☆New York
カレンダー
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |